コンサルテーション用ソフト
    各種の製造プロセスのシミュレーションに関しては,すでにメジャーなソフトが開発されています.しかし,適用範囲やモデル化に関しては改良の余地があり,そのためアリモテックではシミュレーションツールMUSIMAPを独自に開発しました.


MUSIMAP(部品のマルチフィジカル・シミュレーション・ツール)
    部品を製造するには,一般に鋳造,鍛造,熱処理,切削,研削などの複数のプロセスを経る必要があります.これらの製造プロセスでは,温度変化や拡散などによって部品に生じる材料特性やミクロ組織の変化が巧妙に利用されています.ところが,これらの技術は高度で精緻であるため,新規の部品を製造する際には,過去の経験では対処が難しい種々の問題が発生します.特に,部品の変形や残留応力は,一連のプロセスのいずれもが寄与する複雑な問題となります.
    MUSIMAP (Multiphysical Simulation Tool for Manufacturing Chains and Life Cycles of Parts)は,上記のような部品製造の一貫プロセスで生じる問題の解決を目指して開発されました.このツールを用いることにより,各種のプロセスに対して部品とその外部環境で生じる温度,濃度,組織の変化,さらには変形や残留応力などの予測が可能となります.
    一方,製造された部品は,機器・装置に組込まれて使用されることになります.その使用中には各種の負荷が加わり,その結果としてミクロ組織の変化に起因する種々の問題が引き起こされます.部品の信頼性の向上には,製造だけではなく運転中に生じる現象についても十分に把握しておく必要があります.

        図1 MUSIMAPのコンセプト

  • 部品製造の連続プロセスに対する一貫シミュレーション
  • 製造後の運転事象に対するシミュレーション
  • ミクロ組織モデルを考慮したマルチフィジックス連成解析
  • 部品の信頼性に直結する残留応力・変形の予測

    シミュレーションは,部品内部に生じる温度,濃度,応力,ひずみ,相の体積分率などの時々刻々の変化を予測します.部品に発生する各種のひずみには,全ひずみ,弾性ひずみ,熱ひずみ,変態ひずみ,塑性ひずみ,そして変態塑性ひずみがあり,これらの間には任意の時刻tにおいて上図に示す関係が成立ちます.
    ところで,熱ひずみは温度変化に関係し,変態ひずみは相変態における相の膨張・収縮がその発生原因です.一方,弾性ひずみは,その時点での応力と直に対応づけられます.そして,応力の偏差成分は,塑性ひずみと変態塑性ひずみの発生に寄与します.さらに,変態塑性ひずみに関しては,相変態が生じていることが その発生の条件となります.全ひずみは上記のひずみを加算したもので,これを部品の内部で総和したものが表面での変形に対応します.以上のように,多様な現象が総合された結果として,プロセスの最終状態で熱処理変形と残留応力が発生します.

教育プログラム
    変形,残留応力の発生メカニズムは,シミュレーションによってやっと明らかになってきました.しかし,この成果をやさしく説明するのは容易ではありません.ひとつには,材料工学,機械工学,コンピュータ工学などの複数の領域の知識が要求されるためです.どのような問題でも,その現象のメカニズムが分っているかどうかで解決のスピードが違ってきます.アリモテックでは,最新の成果をお伝えするために種々の教材を用意しております.

コンサルテーション

    アリモテックは,各種の製造プロセスによって部品に発生する変形・残留応力のシミュレーションに関し,種々のコンサルテーションを行なっています. 


変形・残留応力の発生メカニズム
 
    たとえば,熱処理(焼入れ)によって変形が生じる場合があります.極端な例ですが,以下のサイトには,キー溝付鋼円柱の焼入れ中のビデオ映像が掲載されています.
 
    キー溝付鋼円柱の焼入れ:ビデオ映像 (Bhadeshia教授のWebsite) 
 

   キー溝付鋼円柱における曲りの発生メカニズムは,シミュレーションの結果を分析することによって解明されています.

有本の報文
熱処理のシミュレーションと冷却の関係:



配管解析関係:

  • 小野泰蔵,小嶋一郎,有本享三,“配管構造解析プログラムHIPIPE80の開発1”,配管技術, No. 4, 1982, pp. 57-67.
  • 小野泰蔵,小嶋一郎,有本享三,“配管構造解析プログラムHIPIPE80の開発2”,配管技術, No. 6, 1982, pp. 65-78.
  • 有本享三,米村 誠, 木下正義,古林英樹,“管路系流れシミュレーションプログラムの開発”, 日立造船技報, Vol. 45, No.4, 1984, pp. 189-197.
  • 有本享三,植田正弘,山崎雄一,“配管設計における解析のシステム化”, 配管技術,No.2, 1985, pp. 102-114.
  • 大窪厚男,有本享三,“フランジ継手の漏えいに関する研究・第1報 (I)”,バルカーレビュー,Vol. 30, No. 6, 1986, pp. 1-9. NEW
  • 大窪厚男,有本享三,“フランジ継手の漏えいに関する研究・第1報 (II)”,バルカーレビュー,Vol. 30, No. 7, 1986, pp. 1-8. NEW
  • 有本享三,“配管技術分野における表計算ソフトの活用”,配管技術,1988増刊号,pp. 167-177.
  • 有本享三,“配管解析入門(1)”,配管技術,No.1,1987,pp. 147-157.
  • 有本享三,“配管解析入門(2)”,配管技術,No.3,1987,pp. 140-151.
  • 有本享三,“配管解析入門(3)”,配管技術,No.4,1987,pp. 108-133.
  • 有本享三,“配管解析入門(4)”,配管技術,No.5,1987,pp. 136-145
  • 有本享三,“配管解析入門(5)”,配管技術,No.7,1988,pp. 132-146.
  • 有本享三,“配管解析入門(6)”,配管技術,No.6,1989,pp. 97-104.
  • 有本享三,“配管解析入門(7)”,配管技術,No.2,1990,pp. 107-112.
  • 有本享三,“配管解析入門(8)”,配管技術,No.4,1990,pp. 86-95.
  • 有本享三,“配管解析入門(9)”,配管技術,No.11,1990,pp. 106-113.
  • 有本享三,“配管解析入門(10)”,配管技術,No.2,1991,pp. 132-141.
  • 有本享三,“配管技術者のための有限要素法入門(1)”,配管技術,No.12,1988,pp. 112-139.
  • 有本享三,“配管技術者のための有限要素法入門(2)”,配管技術,No.3,1989,pp. 92-102.
  • 有本享三,“配管技術者のための有限要素法入門(3)”,配管技術,No.4,1989,pp. 77-85.
  • 有本享三,“配管技術者のための有限要素法入門(4)”,配管技術,No.5,1989,pp. 106-134.
  • 有本享三,“配管技術者のための有限要素法入門(5)”,配管技術,No.5,1990,pp. 75-83.
  • 有本享三,“配管技術者のための有限要素法入門(6)”,配管技術,No.8,1990,pp. 105-112.
  • 有本享三,“配管技術者のための有限要素法入門(7)”,配管技術,No.9,1990,pp. 108-113.
  • 有本享三,“配管技術者のための有限要素法入門(8)”,配管技術,No.10,1990,pp. 113-136.
  • 有本享三,“配管技術者のための有限要素法入門(9)”,配管技術,No.1,1991,pp. 113-137.
  • 有本享三,“Mr. E. C. Rodabaughと配管解析のバックグラウンド”,配管技術,Vol. 41, No.5, 1999, pp. 65-68.
  • 有本享三,湯原耕造,“配管解析の基礎(1)”,配管技術,No. 5,2019,pp. 59-69.
  • 有本享三,湯原耕造,“配管解析の基礎(2)”,配管技術,No. 6,2019,pp. 40-49.
  • 有本享三,湯原耕造,“配管解析の基礎(3)”,配管技術,No. 7,2019,pp. 55-63.
  • 有本享三,湯原耕造,“配管解析の基礎(4)”,配管技術,No. 8,2019,pp. 30-36.
  • 有本享三,湯原耕造,“配管解析の基礎(5)”,配管技術,No. 11,2019,pp. 37-49.
  • 有本享三,湯原耕造,“配管解析の基礎(6)”,配管技術,No. 1,2020,pp. 32-44.
  • 有本享三,湯原耕造,“配管解析の基礎(7)”,配管技術,No. 3,2020,pp. 37-46.
  • 有本享三,湯原耕造,“配管解析の基礎(8)”,配管技術,No. 4,2020,pp. 34-43.
  • 有本享三,湯原耕造,“配管解析の基礎(9)”,配管技術,No. 5,2020,pp. 28-38.
  • 有本享三,湯原耕造,“配管解析の基礎(10)”,配管技術,No. 8,2020,pp. 33-42.
  • 有本享三,湯原耕造,“配管解析の基礎(11)”,配管技術,No. 10,2020,pp. 50-62.
  • 有本享三,湯原耕造,“配管解析の基礎(12)”,配管技術,No. x,2020,pp. x-x.
  • 有本享三,湯原耕造,“配管解析の基礎-補遺A”,配管技術,No. x,2020,pp. x-x.


教育関係