CES EduPackソフトウエア


   CES EduPackのソフトウエアにより,データベースに保存されている材料特性や製造プロセスの膨大な情報へのアクセスが可能となります.抽出されたデータを材料選定や研究課題に利用できます.

材料データの閲覧と検索


   ツリー階層中にある特定の材料や製造プロセスを閲覧機能で簡単に見つけることができます.アイコンをクリックすれば該当するデータシートが表示され,材料の説明と特性データが得られます.さらに,ハイパーリンクにより,関連のレコード(たとえば,ある材料に関係する製造プロセス)あるいは補助的情報(たとえば,ある材料特性の定義についてのサイエンスノート)にアクセスすることができます.


   一方,検索機能で名称,商標,使用目的あるいはキーワードを指定すれば,該当する材料および製造プロセスのレコードを抽出することができます.たとえば,“ABS”と入力すればABS材料のレコードが見つかります.以下のリンクではレコードの例を表示します.

 ABS (Acrylonitrile butadiene styrene)のレコード(Granta社のWebsite)

   CES EduPackソフトウエアは,材料と製造プロセスのコースを受講している学生に,スピード,双方向性,使いやすさ,そして明快なプレゼンテーションによって効果的な学習環境を提供します.この環境をより強固にするため,以下の分析ツールが組込まれています.

材料の選定ツール

    材料選定ツールを用いれば,材料および製造プロセスをある方針に基づいて選定することができます.特定のデザイン目標にマッチする材料を見つられるよう,特性データの限界範囲指定やグラフ作成のための機能が用意されています.最も効果的なのは,アシュビーチャートと呼ばれる材料特性チャートを描いてみることです.入門レベルでは,チャートのビジュアル効果により,学生の関心は金属,ポリマー,セラミックスなどの材料の各種ファミリーの違いに向かいます.このような材料データに関する調査を通じて自己学習の能力が向上します.

 














                                                 レベル2における全材料に関する特性チャート

    より上級のレベルでは,最適な材料あるいは製造プロセスが,デザインの条件として拘束条件と目的関数を指定することで選定できることを学習します.たとえば,“材料は導電体でなければならない”あるいは“材料は型成型が可能でなければならない”といった制約が拘束条件で,ソフトウエアでは複数の条件を指定することができます.次に,目的関数の機能が候補のランクづけに用いられ,たとえば“コストの最小化”あるいは“重量の最小化”が可能となります.目的関数には,“ヤング率と密度の比”や“強度と単位体積当たりのコストとの比”のような性能指標が用いられる場合もあります.材料とプロセスの選定作業の結果をファイルの形で保存することができます.

エコオーディットツール

   エコオーディットツールは,エコデザインのコンセプトの教育や製品の環境影響を分析する研究課題に使用することができます.ユーザは,製品の組成,使用法および輸送法に関する情報を準備します.これらのデータは,製品のライフサイクルの各段階で生じるエネルギー使用量(下図に示す)とCO2の発生量を見積もる際,材料およびその製造プロセスに関するエコ特性データとともに用いられます.








 

   このツールにより,ユーザは,ライフサイクルのどの段階が製品の環境影響に寄与するのかを知ることができます.このことは,環境影響の低減策について考えるための第一歩となります.さらには,学生が合理的にエコデザインを進めるためのアイデアを理解するのに役立ちます.たとえば,製品の全ライフサイクルを分析し,さらに原料製造の際に埋め込まれたエネルギーやCO2発生量のような潜在化した環境コスト,そして製品の廃棄に必要なコストの解析に利用できます.